森と都市の人をつなぐ家具を売る、営業資料を作成。森と暮らしの循環を生み、地域問題解決の糸口に (完)

長野県伊那市

株式会社 やまとわ

営業資料

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サステナブルであることを「価値」として伝える

「pioneer plants(パイオニアプランツ)」は、拡販ターゲット層である、環境・社会貢献に意識の高いZ世代やミレニアル世代にも購入しやすい価格帯の商品を揃える必要があるのではないか。そんな仮説を立てたプロボノチームは、中間報告で「ハンガー」の製造・販売を提案しました。

伊那谷の森づくりの過程で生まれるアカマツを利用した、使い込まれると経年変化で美しい飴色に姿を変える無垢材のハンガーの製作に、「面白いですね、やってみましょう!」と前向きな回答をした、やまとわの中村博さん、奥田悠史さん。さっそく開発に取り掛かることになりました。

その間、プロボノチームは「pioneer plants」の価値を感じてもらうストーリーを織り交ぜた営業資料づくりを着々と進めていきます。

特に工夫をしたのが、ターゲット業界であるアパレル・ホテル企業に「pioneer plants」を導入するメリットを感じてもらえる施策です。店舗やオンラインを通じて、やまとわとコラボレーションをすることで、企業のサステナブルな取り組みをアピールする機会にできないかと考えました。

そんなアイディアを形にしたのが、店舗・施設内でのメッセージボードの活用です。

森づくりの大切さが書かれたメッセージボードを、店舗で使用することで、サステナビリティへの貢献度を説明します。またハンガーとメッセージボードにはQRコードを記載し、消費者がやまとわのホームページ(オウンドメディア)のコラボページへ訪問できる導線も作成。 来店した顧客の共感を呼び、ファンになってもらうことで、企業の長期的な売上向上に貢献できるのではないかと考えました。

地元企業とのコラボも好感触

そうして、ついに完成した営業資料。内容は以下のようにまとまりました。

  • サステナブル経営のメリットについて
  • やまとわのビジョン・取り組み
  • 「pioneer plants」の説明(什器としてのハンガーの提案)
  • サステナブル経営のメリットについての再確認(まとめ)

イメージが湧くような写真とともに、やまとわの活動内容や「pioneer plants」の説明、ハンガーやメッセージボードの使用方法も記載しました。

作成した営業資料に対して、企業からのリアルな感想やフィードバックを得たいと、やまとわへの最終報告前にテストマーケティングを行うことにしたプロボノチームのメンバー。協力を得たのは、地元信州の企業です。

協力企業の担当者からは、「初見でもわかりやすい営業資料です」というプロボノチームにとってうれしい感想ののち、下記の意見を含むさまざまな角度からのフィードバックがありました。

  • ビジネスの観点では、「pioneer plants」を購入する企業はまだ少ないという印象
  • 観光業界では地域間競争をしている。信州の魅力のアピールに有効だと思う
  • ホテルの客室での利用、売店での販売が考えられる

それだけでなく、「信州を他地域に対して一緒に売り込みたい」「やまとわのサステナブルなものづくりのプロセス自体が売りになる」と、やまとわという企業自体に対するポジティブな感想も得ることができました。

伝えていくことが、森と暮らしをつなぐためにできること

迎えた、やまとわへの最終報告。完成した営業資料とテストマーケティングの結果を、プロボノチームから発表しました。

「わかりやすい営業資料作成をありがとうございます」と中村さん、奥田さん。

奥田さん「まだ難しいところもありますが、テストマーケティングで少しでも前向きな意見をいただき、励みになりました。うれしい結果です」

中村さん「エシカル商品やSDGsへの注目は高まりつつあるものの、日本はまだ、サステナブルだから買おう!という行動変容にまでは至っていない。このまま一過性の流行りで終わってしまうのか、ヨーロッパやアメリカのようにサステナブルな消費が文化となり、市場が成り立つ社会になるのか?が、境目ですね」

と、それぞれから感想が伝えられました。

その後は、意見交換と、プロジェクト全体の振り返り。

プロジェクトマネジャー・紀伊博文(Hiro)さんは、「意識の高いZ世代やミレニアム世代が、これからのサステナブルな消費の市場をつくっていくはず。その世代に早めに認知してもらうためにも、今から他企業とコラボして『pioneer plants』の拡販をしていく必要があると思うんです」と、思いのこもったコメントを。

マーケッター・灰谷彰浩(はいやん)さんは、「服を買おうと服屋に入ったお客さんが、店内のメッセージボードやQRコードから、やまとわのサイトを見て、なぜ森が大切なのか?森がいかに自分たちの暮らしとつながりがあるのか?を知ることができる。『pioneer plants』のハンガーが、そんな一つのきっかけになったらいいですよね」と、今後への期待を込めました。

他にも、マーケッター・島田麻矢(しまちゃん)さん「プロボノ活動を通じて森と暮らしのつながりの大切さに気づけました」、マーケッター・佐藤(くみ)さん「試行錯誤しながらも、やまとわの価値が伝わるストーリーを考えるのは、やりがいがありました」、マーケッター・河原健太郎(けんたろう)さん「本業では経験できなかったビジネスモデルに携われたことは、貴重な時間でした」など、思い思いの感想が述べられました。

平日夜や土日曜の時間を使い、やまとわの活動を応援したい一心で駆け抜けてきたプロボノチームの4カ月。

最後に、中村さんから感謝の言葉が贈られ、プロジェクトは終了しました。

「こうしてみなさんに、森のことを真剣に考えてもらえたこと、それをまた他の人にしゃべって伝えてもらえること、本当に有難いです。そこから森は、社会は、良くなっていくんじゃないかと感じました。多くの時間を割いていただいて、感謝しかありません。これからも企業として嘘偽りなく、森と人の暮らしが豊かになる事業をやっていきたい。みなさんが、『あの、やまとわでプロボノやったんだよ!』と言えるような会社にしていきたいですね」

【プロジェクト進展】
12月17日 営業資料プロトタイプ提案報告
12月22日 プロトタイプ提案のフィードバック&承認
12月28日 チームミーティング
1月30日 テストマーケティング
2月1日 営業資料ブラッシュアップ
2月6日 最終報告・納品

信州伊那谷で育ったアカマツを使った、イスなどの家具ブランド「pioneer plants(パイオニアプランツ)」。新しい暮らしの提案がしたい。森と人との生活をもっと身近に感じてもらいたい。そんな想いで走り続けた4カ月のプロジェクトも、いよいよ大詰め。作成した営業資料を元に、テストマーケティングも実施。地元企業からのリアルなフィードバックをもらい、最終報告では、プロボノチームのメンバーのやりきった表情が見られた。

プロボノチーム

Hiroさん(プロジェクトマネジャー)

趣味として林業をしているつながりから、里山再生や中山間地域の問題を解決する糸口を見つけられたらと参加した。

くみさん(マーケッター)

本職は法人営業、商品企画。ソーシャルビジネスに興味があり、ライフワークとしての関わり方を模索するため参加を決めた。

しまちゃん(マーケッター)

本職はマーケティング、広告ディレクション。勤務先でボランティアが義務化になったことがきっかけで参加。やまとわ・パイオニアプランツの魅力をより多くの人に届けたい。

はいやんさん(マーケッター)

本職はクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー。地域との関わりは、これからの働き方・社会とのつながりにおいて必要なことだと感じている。地域活性化の一助になりたい、伊那谷が自分にとっての第二・第三のふるさとになったらと思う。

けんたろうさん(マーケッター)

本職はマネジメントコンサルティング。官公庁をクライアントにすることが多く、より現場の方と一緒に働いてみたいとの思いから参加した。

地域団体

地域概要

長野県南部に位置する伊那谷。中央アルプスと南アルプスに挟まれた自然豊かな地域。

団体概要

理念は「森をつくる暮らしをつくる」。地域材の利用にこだわった商品開発や、木こりの育成講座など、地域の森を生かす事業を行っている。

プロジェクト概要

新ブランド「パイオニアプランツ」の拡販を通じて森への関係人口を増やすため、首都圏企業へ向けて営業資料を作成する。

信州伊那谷で育ったアカマツを使った、イスなどの家具ブランド「pioneer plants(パイオニアプランツ)」。新しい暮らしの提案がしたい。森と人との生活をもっと身近に感じてもらいたい。そんな想いで走り続けた4カ月のプロジェクトも、いよいよ大詰め。作成した営業資料を元に、テストマーケティングも実施。地元企業からのリアルなフィードバックをもらい、最終報告では、プロボノチームのメンバーのやりきった表情が見られた。

プロボノチーム

Hiroさん(プロジェクトマネジャー)

趣味として林業をしているつながりから、里山再生や中山間地域の問題を解決する糸口を見つけられたらと参加した。

くみさん(マーケッター)

本職は法人営業、商品企画。ソーシャルビジネスに興味があり、ライフワークとしての関わり方を模索するため参加を決めた。

しまちゃん(マーケッター)

本職はマーケティング、広告ディレクション。勤務先でボランティアが義務化になったことがきっかけで参加。やまとわ・パイオニアプランツの魅力をより多くの人に届けたい。

はいやんさん(マーケッター)

本職はクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー。地域との関わりは、これからの働き方・社会とのつながりにおいて必要なことだと感じている。地域活性化の一助になりたい、伊那谷が自分にとっての第二・第三のふるさとになったらと思う。

けんたろうさん(マーケッター)

本職はマネジメントコンサルティング。官公庁をクライアントにすることが多く、より現場の方と一緒に働いてみたいとの思いから参加した。

地域団体

地域概要

長野県南部に位置する伊那谷。中央アルプスと南アルプスに挟まれた自然豊かな地域。

団体概要

理念は「森をつくる暮らしをつくる」。地域材の利用にこだわった商品開発や、木こりの育成講座など、地域の森を生かす事業を行っている。

プロジェクト概要

新ブランド「パイオニアプランツ」の拡販を通じて森への関係人口を増やすため、首都圏企業へ向けて営業資料を作成する。

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サステナブルであることを「価値」として伝える

「pioneer plants(パイオニアプランツ)」は、拡販ターゲット層である、環境・社会貢献に意識の高いZ世代やミレニアル世代にも購入しやすい価格帯の商品を揃える必要があるのではないか。そんな仮説を立てたプロボノチームは、中間報告で「ハンガー」の製造・販売を提案しました。

伊那谷の森づくりの過程で生まれるアカマツを利用した、使い込まれると経年変化で美しい飴色に姿を変える無垢材のハンガーの製作に、「面白いですね、やってみましょう!」と前向きな回答をした、やまとわの中村博さん、奥田悠史さん。さっそく開発に取り掛かることになりました。

その間、プロボノチームは「pioneer plants」の価値を感じてもらうストーリーを織り交ぜた営業資料づくりを着々と進めていきます。

特に工夫をしたのが、ターゲット業界であるアパレル・ホテル企業に「pioneer plants」を導入するメリットを感じてもらえる施策です。店舗やオンラインを通じて、やまとわとコラボレーションをすることで、企業のサステナブルな取り組みをアピールする機会にできないかと考えました。

そんなアイディアを形にしたのが、店舗・施設内でのメッセージボードの活用です。

森づくりの大切さが書かれたメッセージボードを、店舗で使用することで、サステナビリティへの貢献度を説明します。またハンガーとメッセージボードにはQRコードを記載し、消費者がやまとわのホームページ(オウンドメディア)のコラボページへ訪問できる導線も作成。 来店した顧客の共感を呼び、ファンになってもらうことで、企業の長期的な売上向上に貢献できるのではないかと考えました。

地元企業とのコラボも好感触

そうして、ついに完成した営業資料。内容は以下のようにまとまりました。

  • サステナブル経営のメリットについて
  • やまとわのビジョン・取り組み
  • 「pioneer plants」の説明(什器としてのハンガーの提案)
  • サステナブル経営のメリットについての再確認(まとめ)

イメージが湧くような写真とともに、やまとわの活動内容や「pioneer plants」の説明、ハンガーやメッセージボードの使用方法も記載しました。

作成した営業資料に対して、企業からのリアルな感想やフィードバックを得たいと、やまとわへの最終報告前にテストマーケティングを行うことにしたプロボノチームのメンバー。協力を得たのは、地元信州の企業です。

協力企業の担当者からは、「初見でもわかりやすい営業資料です」というプロボノチームにとってうれしい感想ののち、下記の意見を含むさまざまな角度からのフィードバックがありました。

  • ビジネスの観点では、「pioneer plants」を購入する企業はまだ少ないという印象
  • 観光業界では地域間競争をしている。信州の魅力のアピールに有効だと思う
  • ホテルの客室での利用、売店での販売が考えられる

それだけでなく、「信州を他地域に対して一緒に売り込みたい」「やまとわのサステナブルなものづくりのプロセス自体が売りになる」と、やまとわという企業自体に対するポジティブな感想も得ることができました。

伝えていくことが、森と暮らしをつなぐためにできること

迎えた、やまとわへの最終報告。完成した営業資料とテストマーケティングの結果を、プロボノチームから発表しました。

「わかりやすい営業資料作成をありがとうございます」と中村さん、奥田さん。

奥田さん「まだ難しいところもありますが、テストマーケティングで少しでも前向きな意見をいただき、励みになりました。うれしい結果です」

中村さん「エシカル商品やSDGsへの注目は高まりつつあるものの、日本はまだ、サステナブルだから買おう!という行動変容にまでは至っていない。このまま一過性の流行りで終わってしまうのか、ヨーロッパやアメリカのようにサステナブルな消費が文化となり、市場が成り立つ社会になるのか?が、境目ですね」

と、それぞれから感想が伝えられました。

その後は、意見交換と、プロジェクト全体の振り返り。

プロジェクトマネジャー・紀伊博文(Hiro)さんは、「意識の高いZ世代やミレニアム世代が、これからのサステナブルな消費の市場をつくっていくはず。その世代に早めに認知してもらうためにも、今から他企業とコラボして『pioneer plants』の拡販をしていく必要があると思うんです」と、思いのこもったコメントを。

マーケッター・灰谷彰浩(はいやん)さんは、「服を買おうと服屋に入ったお客さんが、店内のメッセージボードやQRコードから、やまとわのサイトを見て、なぜ森が大切なのか?森がいかに自分たちの暮らしとつながりがあるのか?を知ることができる。『pioneer plants』のハンガーが、そんな一つのきっかけになったらいいですよね」と、今後への期待を込めました。

他にも、マーケッター・島田麻矢(しまちゃん)さん「プロボノ活動を通じて森と暮らしのつながりの大切さに気づけました」、マーケッター・佐藤(くみ)さん「試行錯誤しながらも、やまとわの価値が伝わるストーリーを考えるのは、やりがいがありました」、マーケッター・河原健太郎(けんたろう)さん「本業では経験できなかったビジネスモデルに携われたことは、貴重な時間でした」など、思い思いの感想が述べられました。

平日夜や土日曜の時間を使い、やまとわの活動を応援したい一心で駆け抜けてきたプロボノチームの4カ月。

最後に、中村さんから感謝の言葉が贈られ、プロジェクトは終了しました。

「こうしてみなさんに、森のことを真剣に考えてもらえたこと、それをまた他の人にしゃべって伝えてもらえること、本当に有難いです。そこから森は、社会は、良くなっていくんじゃないかと感じました。多くの時間を割いていただいて、感謝しかありません。これからも企業として嘘偽りなく、森と人の暮らしが豊かになる事業をやっていきたい。みなさんが、『あの、やまとわでプロボノやったんだよ!』と言えるような会社にしていきたいですね」

【プロジェクト進展】
12月17日 営業資料プロトタイプ提案報告
12月22日 プロトタイプ提案のフィードバック&承認
12月28日 チームミーティング
1月30日 テストマーケティング
2月1日 営業資料ブラッシュアップ
2月6日 最終報告・納品